2024_07_07_七夕の天の川

七夕の天の川_「はくちょう座」を見付けて「夏の天の川」の位置を探ろう!

2024_07_07_七夕の天の川

七夕の天の川
「はくちょう座」を見付けて
「夏の天の川」の位置を探ろう!

七夕の天の川

2024_07_07_七夕の天の川
季節_夏_アイコン

2024年07月07日撮影
七夕の天の川

2024年07月07日、七夕の日に遠征へ出かけることができました。
この日の月齢は1.2と天体撮影には絶好の宙の暗さです!
何度も夏の天の川は撮っていましたが、一年に一度だけ訪れる織姫さんと彦星さんのデート現場をおさえられるチャンス!
はりきってカメラを現場である「夏の天の川」へ向けました。

梅雨時の天の川撮影

でも、日本の本州は7月7日、梅雨真っただ中なんですよ…
この日はラッキーなことに雨は降らない予報でしたが、分厚い雲が次々と流れてくるすっきりしないお天気…いやいや、梅雨真っただ中で雨が降らないだけラッキーです
(^_-)-☆
この画像は、追尾をしながら撮れるだけ撮影し、その中から使える画像をおよそ30分ピックアップしたデータから仕上げました。

なぜ、昔の人は梅雨時を七夕としたの?

一年に一度だけ許される大切なデートの日を、昔の人はなぜ梅雨時にしたのでしょう?

昔の人はそんな意地悪をしたつもりはないのです。
実は「新暦」を使っている現代の暦は太陽の動きを基準にした暦です。
この「新暦」は明治の「改暦」により導入され、それ以前は月の満ち欠けを基準にした「旧暦」を使っていました。
新暦の07月07日は旧暦に直すと8月頃にあたり、梅雨はすっかり明けた真夏です。
昔の人も笹飾りに願い事を書いたり、夏祭りを楽んだり…夕涼みをしながら夏の天の川を見上げて楽しんでいたのでしょう。風流ですね。

現在は旧暦の七夕の日を新暦に直した日を「伝統的な七夕」とよび、その日付はその年によって変わります。
織姫さんと彦星さんは「伝統的な七夕の日」にあっているのかも?
夏の夜空をのんびり見上げて思いをはせるのも楽しいですね
(#^.^#)

天体について

「織姫星」と「彦星」

*この星図は2024年07月07日 21:00の南~東方向の宙です。


織姫星(織女星)は「ベガ(Vega)」と呼ばれる「こと座」のとても明るい一等星です。青白く輝くこの星は夏の季節天頂付近まで昇るので、星がとてもたくさん観察できるような場所で探しても、見付けることができると思います。
また、街中から少し離れた場所なら見付けることはそんなに難しくありません。

彦星(牽牛星)は「アルタイル(Altair)」と呼ばれる「わし座」の一等星です。色味は少し黄色がかった白色で、織姫星からは天の川を渡った反対側、南東方向に位置します。
天の川は大河なので、渡ることはなかなか至難の業のようです…

明るい宙で天の川のおおよその位置を見付けよう!

天の川って肉眼で観ることができるの?

ところで、天の川って肉眼で観ることができるのでしょうか?
残念ながら、そんなに簡単に観ることはできません。

天気の良い日に星空観察に適した場所まで観に行ったとしても、暗い場所に目を慣らし(10分程度)、おおよその天の川の位置がわかっていれば、ぼんやりと肉眼でも観ることができます。
天の川中心方向に位置する有名な「バンビの横顔」は星の密集(恒星雲)と暗黒星雲から成り、こちらもある程度位置を知っていればぼんやりと肉眼で見付けることができます。
もし、そんな場所に出掛ける機会があったら、ぜひカメラを三脚に固定して撮影してみてください。
高感度で20~30秒ほど露光すれば、画像処理や追尾撮影をしなくても意外とすんなり写ってくれます。

天の川を見付けるには、まず「はくちょう座」を探そう!

先ほどから「天の川の位置がわかっていれば…」と述べていますが、天の川の位置って何処なのでしょう?
文明の利器、星図モバイルアプリはとても優秀で、宙にスマートフォンを向けると星図が連動してその方向の星図を画面に映し出してくれます。
私もとてもお世話になっています。
もちろんそんな便利アプリをお持ちなら、ぜひ使って正確な位置を探してください。

この記事では、そういったアプリが無くても、夏の天の川のおおよその位置を探る簡単な方法をご紹介します。

いらすとや_夏の大三角

七夕の主役、こと座の「織姫星(ベガ)」とわし座の「彦星(アルタイル)」を見付けたら、もう少し北の方に白く明るく輝く一等星、はくちょう座のDeneb(デネブ)を見付けることができると思います。
この三つの一等星、織姫星(ベガ)、彦星(アルタイル)、Deneb(デネブ)を結ぶと綺麗な二等辺三角形が描けます。
これを「夏の大三角(Summer Triangle)」と呼びます。

はくちょう座の星座線を入れました。
デネブから夏の天の川を見付けていきます。


このDeneb(デネブ)はアラビア語で「めんどりの尾」と言う意味があります。
はくちょう座の形を見ていただくと、白鳥がはばたく姿を下から見上げているような形です。デネブはやっぱりおしりの辺り…
実は私、この星の名前を
「はくちょうのおしり星=でん部 ≒ デネブ」と覚えました
(^-^;
他の星の名前は「ア、ア、ア、ア、アルデバラン?アンタレス?アルタイル?」と、時に迷ってしまうのですが、この「デネブ」だけは絶対に迷いません!
偶然とは言え、ナイスな位置にデネブは居てくれています。

デネブが見付かったら、デネブの少し南側に2等星の「Sadr(サドル)」を見付けてみてください。
郊外など少し暗い宙なら、このサドルから左右(おおよそ東西)に3~4等星の星が居るのがわかると思います。
これをはくちょうの翼と見立ててください。
デネブとサドルを結んだ線のおおよそ3.5倍ほど先に3等星の「Albireo(アルビレオ)」を見付けることができると思います。
このアルビレオは英語で「くちばしの星」と呼ばれており、その名の通りはくちょうのくちばしに位置しています。

これらの星を全て見付けるのは、少し暗い宙でないと難しいと思います。
が、最低限「デネブ」と「サドル」を見付けることができたらOKです!
はくちょう座のおおよその位置はこの二つの星でもわかります。
夏の天の川の姿をしっかりとらえた画像で見ると、はくちょう座は夏の天の川のど真ん中を悠々と飛んでいることがわかります。
またその行く手は、おおよそ天の川の中心方向を向いています。
(黄色の小さな矢印ははくちょう座の向いている方向、大きな矢印はおおよその天の川の中心方向)
これをたどっていけば、先ほどご紹介した「バンビの横顔」が観えてきます。
また、天の川銀河の中心で観測されたブラックホール「いて座Aスター」もこの方向!もちろん観ることは不可能ですが、宇宙を感じることはできます。

残念ながら日本国内で暗い宙って、なかなか無いのが現実です。
たとえ肉眼で観ることができなくても「この辺りに天の川が居るんだ~」なんて、夕涼みをしながら眺めてみるのも趣があると思います。
(*^-^*)

望遠鏡や双眼鏡があるならアルビレオを観てみよう!

望遠鏡や双眼鏡をお持ちなら、先述した「くちばし星」はくちょう座のアルビレオをぜひ探して観てみてください。
この星は二重星で、拡大して観るとオレンジと青色に輝く二つの星が並んでいることがわかります。星の色合いはとても美しく「北天の宝石」と呼ばれています。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」にも登場します。
この二つの星は地球から観た時、偶然同じ方向に居る星で、星同士は14光年以上離れていることがわかっています。

もう少し詳しく

にぎやかなデートの現場


「七夕の天の川」の画像に確認できる星雲と有名な星の名前を入れてみました。

「デネブ」付近やその直ぐ南側(下方)の「サドル(Sadr)」周辺は豊富なHⅡが広大に拡がっています。
超有名な「北アメリカ星雲」や「網状星雲」の名前も見付けることができます。
今回の画像は天の川を広く撮りたく短焦点(フルサイズ換算16mm)撮影のため、星雲・星団など魅力あふれる天体の姿をこの画像で確認することはできません。
名前を載せていない天体がこの領域にはまだまだたくさん存在しています。
織姫さんと彦星さんのデート、夏の天の川でひっそりと密会はできなさそうです…
(^-^;

この記事を書いて

遠征で暗い宙と出会い、天の川やバンビの横顔を実際に肉眼で観る貴重な体験をしてきました。何度も観ていると自分なりに星からたどっていけることに気付く天体ってあるんですよ!
明るい宙ではもちろん観ることはできませんが、カメラと言う別の目を人間は手にしています。
暗い宙での経験から得た見つけ方さえわかれば、明るい宙でも撮影可能な天体は意外とあるのだと思い、今回夏の天の川を取り上げてみました。
星図アプリや自動導入赤道儀など無い時代に観測や撮影をされていた方って、本当に偉大なんだぁ~と心から思う今日この頃です
(‘◇’)ゞ

撮影機材・設定/画像処理

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