天体写真解説_アイキャッチ

天文用語の簡単解説

天体写真解説_アイキャッチ

専門家でありませんので簡単な内容です。
私自身の勉強のために調べたことを書き留めていきます。
記事を書く上で調べたこと、記事の補足が必要と思ったことなど、順次掲載していきたいと考えています。

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天の川
「天の川」とは私たちの住む「天の川銀河」を中から真横方向に眺めた姿です。私たちが住む「地球」をはじめとする「太陽系」は天の川銀河の中心から少し離れた場所に位置しています。「天の川銀河」の中には私たち天の川銀河の仲間である多くの星団や星雲などがとてもたくさん存在します。

クレジット::NASA/JPL-Caltech/R.Hurt[SSC-Caltech]

*「SUN」と白字で記されているあたりが、現在の太陽系の位置です。
*天の川銀河の姿は、観測データに基づいた想像図です。

暗黒星雲
低温度で高密度、塵(ダスト)を多量に含むガス星雲が背後の天体からの光を遮り、見かけ上、黒い雲のように見えている星雲を暗黒星雲と呼びます。その星雲の形から「馬頭星雲」など名前の付いた有名な天体もありますが、あくまで見かけ上のものです。
暗黒星雲は「分子雲」とも呼ばれ、分子雲の中で密度の高くなった「分子雲コア」から星が誕生するとされています。

ウオルフ・ライエ星
星が誕生した時、太陽質量の25倍以上の質量をもった恒星は全てこの段階を経ると言われています。恒星の進化の過程で中心核が核融合反応によって全てヘリウムに変換されると、主系列から外れて外層の膨張が始まります。大質量星では恒星風も強大なため、重力を振り切り外層を吹き飛ばします。こうして高温の内部が露出した青色巨星になっていきます。この星を1867年パリ天文台で発見した「シャルル・ウォルフ」と「ジョルジュ・ライエ」にちなんで「ウオルフ・ライエ星」とよびます。
この吹き飛ばされたガスが星の周りで「散光星雲」として輝くことがあります。天体写真として「ドルフィンヘッド星雲」や「トールヘルメット」とよばれている星雲は、その代表的な例です。

また、別のグループでは主系列星の時、太陽質量の0.5~8倍の低~中質量だった恒星の進化の段階でウオルフ・ライエ星のスペクトルを持ったものも「ウオルフ・ライエ星」と呼びます。
これは進化が進み、既に核融合を停止している段階で表面大気を放出し、炭素酸素の中心核を露出している漸近巨星分枝星に分類されます。太陽の数千倍もの明るさを放ちますが、ほとんどがX線であるため肉眼では観えません。
代表的な天体はりゅう座に位置する惑星状星雲の「キャッツアイ星雲」です。

2025_05_29加筆しました

褐色矮星
木星型惑星より大きく赤色矮星より小さい超低質量天体の分類です。質量が小さすぎるため核融合反応を起こすことができず、恒星になれなかった亜恒星天体(太陽質量の0.08倍以下)の一つです。

輝線星雲
散光星雲の一種です。
電離したガスが自ら発光している星雲のことで、発光星雲とも呼ばれています。
水素が電離して陽子の状態になっている電離水素領域(HⅡ領域)で、大質量星が発する紫外線によって電離した水素が光を放ち、輝いている星雲です。
惑星状星雲もこれにに分類されます。

距離の単位(光年/パーセク/au)
宇宙の話は途方もないほどの距離感になってしまいますので、「km」単位ではなく「光年(light year)」や「パーセク(parsec)」「au(astronomical unit)」といった単位が使われます。
光年(light year)は光の速さを使った距離の単位です。
光の速さは毎秒29万9792.458kmで、光が1年かかって到達する距離を「1光年」と言います。1光年」を「km」に換算するとおよそ9兆4600億kmになります。
au(astronomical unit)」は太陽から地球までの平均距離のことで「1au」は1億4959万7870.7kmです。
パーセク(parsec)は「年周視差」が1角度秒となる距離のことです。「日本天文学会_天文辞典」でパーセクを図解入りでわかりやすく解説されています
また、1パーセク=3.26光年と換算できます。

ケルビン(K)
絶対温度です。
熱力学や物理学で使われる温度の単位で「K」と表記されます。
絶対温度0度(0ケルビン)は熱エネルギーが0(ゼロ)のことなので、0ケルビン以下のマイナスにすることは不可能とされます。
これを「絶対零度」といい、日本で一般的に使われている「摂氏(°C)」に換算すると、「-273.16°C」です。
よって、摂氏100度(100℃)の熱湯は、絶対温度(K)に換算すると
100℃ + 273.16(摂氏0度と絶対零度との差)
で、373.16K(ケルビン)となります。

原始惑星系円盤
分子雲(分子ガスと塵)が自らの重力によって収縮することで星が誕生すると考えられています。その過程で大きな角運動量(回転運動)を持ったガスが中心に到達できず原始星の周りに形成された円盤を原始星円盤(降着円盤の一種)と呼びます。進化が進み原始星への降着が弱くなった状態を原始惑星系円盤と呼びます。原始惑星系円盤の中で惑星が形成されると考えられています。



散開星団
数十個~数百個の恒星が、10光年程度の範囲に不規則に集まった星団のことです。
その多くは銀河面(天の川沿い)に分布し、これまでにおよそ1000個ほど発見されています。

散光星雲
星間物質が密集した領域で、明るく雲状に光って見える星雲のことです。
星間物質自体は自ら輝くことはなく、それに付随する恒星や天文現象によって星間物質が照らされ、散光星雲として観ることができます。
その発光機構によっておもに、反射星雲輝線星雲に分けられます。

超新星 / 超新星爆発 / 超新星残骸
太陽よりおよそ8倍以上重たい恒星の最期に起きる大爆発現象を超新星爆発といいます。
超新星爆発は「Ⅰ型」「Ⅱ型」に分類されます。
「Ⅰ型」とされる中で、連星系をなしている白色矮星(太陽質量程度の恒星の最終段階)に相手の恒星から引っ張り出すようにガスが降り積もり、自らの重力による収縮を支えきれなくなった白色矮星が大爆発を起こす現象があります。
これに対し「Ⅱ型」は、太陽質量の約8倍より重い恒星が核融合反応を繰り返すことにより鉄まで進むと中心核が一気に重力崩壊を起こし、その反動で大爆発を起こします。この大爆発を「Ⅱ型の超新星」と呼ぶのですが、そのメカニズムは詳しくわかっていないようです。「Ⅱ型の超新星」のあとには、「中性子星」や「ブラックホール」が残るとされます。
「Ⅰ型」「Ⅱ型」とも様々なケースがあるので、それぞれ起こる天文現象も一様ではないようです。
また、この超新星現象をカタログ化するために「SN〇〇」と符号が付けられます。この「SN」は「SuperNova」のことで、例えば「M1」は「SN1054」と符号がついています。
近年ではかなりたくさんの超新星現象が発見されており
「SN  西暦 番号」で符号付けされています。
例えば「SN1994D」は「1994年の4番目に発見された超新星」であることが符号からわかります。


ハービック・ハロー天体(HH天体)
原始星の周りには数十万年間ほど降着円盤が存在するとされています。周囲に存在するガスは原始星に向かって落ち込んでくることで降着円盤は形成されると考えられています。この円盤は高速回転をしているためガスの一部は電離して、円盤に対し垂直方向にジェットとして放出されます。放り出されたジェットが星間物質と衝突し、明るく輝く天体を「ハービック・ハロー天体」と呼びます。
「ハービック・ハロー天体」は一時的な現象で、長くても数千年しか存在できない天体です。
この天体について初めて詳しく研究したアメリカの天文学者、ジョージ・ハービッグとメキシコの天文学者のギイェルモ・ハローの二人の研究者の名前から、その名が付けられました。

白色矮星(はくしょくわいせい)
太陽のように比較的小さな恒星(太陽質量のおよそ8倍以下)が進化の過程で末期に近付くと、だんだんと核融合反応が停止し赤色巨星になっていきます。その外層は重力を振り切って放出され(惑星状星雲)外層を失った姿が白色矮星です。白色矮星は「縮退星」とも呼ばれています。
大きさは太陽の100分の1程度(地球と同程度)ですが、質量は太陽質量の0.6~1.3倍ほどで、1立方センチメートルあたり1.4トンと、とても高密度な天体です。
表面温度は1万ケルビンほどになりとても高温な星ですが、小さい星(表面積が小さい)なので、明るさは太陽の1万分の1程度しかありません。また、白色矮星が連星系の場合、Ⅰ型超新星や新星型変光星などの天文現象を起こすことがあります。

白色矮星で有名な「シリウスB星」は、全天で最も明るい星「シリウス(シリウスA)」の伴星です。とても明るい星「シリウスA」とその周りを回る白色矮星「シリウスB星」を一緒に撮影する「シリウスBチャレンジ」は輝度差のある難しい天体撮影に挑むイベントです。撮影できる可能性が高くなる最近の最大離隔(シリウスAとシリウスBが周回する中で一番離れている状態)は2021年~2024年です。

反射星雲
散光星雲の一種です。
星間物質であるガスに含まれるダスト(塵)が近くにある星の光を反射・散乱し、輝いている星雲のことです。
ガスを電離させるほど温度は高くならず、反射星雲に多くみられる青い星雲はOⅢで輝く青色ではないと言えます。

星占いの12星座
星占いで用いられる「12星座」は、太陽の動く道「黄道」に沿って存在する12個の星座です。星座の大きさにはかなりのばらつきがあるため、「黄道」を12等分した「宮」として扱い、誕生日に太陽がその「宮」に居た星座を「誕生星座」として占いに用います。
星座の位置である「宮」は、「地球の首振り運動」で星座占いが始まった約2000年前とはずれてきています。

メシエ天体
「メシエカタログ」に収められた星雲・星団・銀河などの天体です。
「メシエカタログ」を作ったのは、フランスの天文学者、シャルル・メシエです。
「M〇○」と記載される「M」はメシエの「M」です。
もともとは、シャルル・メシエが彗星を探すのに紛らわしい天体を一覧にまとめカタログ化したものが「メシエカタログ」です。
1774年~1784年、3回に分けて刊行され、収められた天体がアマチュア向けの望遠鏡でも観測し易い天体が多いことから、今でも多くの人に愛用されています。

惑星状星雲
太陽のように比較的小さな恒星は超新星爆発を起こしません。星の一生の末期に近づくと外層は徐々に重力を振り切って拡がっていきます。これが「赤色巨星」と言われる段階です。
また、星自体は恒星の進化においていずれ「白色矮星」になりますが、その前段階を「惑星状星雲中心星」と呼びます。星は自身の重力で収縮し紫外線を放つようになります。この紫外線が放出したガスに吸収され、電離して輝くようになったのが「惑星状星雲」です。
名付けたのは「ウイリアム・ハーシェル」で、望遠鏡で観測した時、緑がかった惑星のように見えたことから、その名が付いたようです。

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