
バッテリーは寒さに弱い!
極寒時の対策
「ヲタクおばちゃんの奮闘記」_その2
☆☆☆ 目 次 ☆☆☆
極寒の天体撮影と電源確保
冬の星空…
澄んだ宙に明るい一等星がたくさん輝き、本当に綺麗ですね!
ですが、日本で冬の宙を楽しもうと思うと、広範囲で極寒との闘いになるのは必須です。
これは、電源確保との闘いとも言えます!
ご自宅の庭やベランダから素敵な星空を眺めることができる方、遠く満天の星空を求めて遠征される方、皆さんそれぞれだと思います。
私の場合、観測施設をお借りしての遠征だったので、身体的にかなり快適な環境だったと思います。
もう一つ重要なポイントは、安定した電源があったことでした。
本格的に天体撮影をされている方の中には、移動手段の車を電源確保のツールとして、対応車に買い替えておられる方も!
う~ん、なんとも、うらやましいお話です。
が、今回の記事は、いかに安く、手持ちにあるもので対応できるか!
突然現地でこのような状況に見舞われてしまった方にも参考になればと思い、体験談を書いていきます。
極寒時の天体撮影で起こった!バッテリー残量ゼロ!!!
試練を乗り越えられなかった朝_他人事ではなかった!
かなり恵まれた撮影環境だった私にも、試練の時がおとずれました。

これは試練を乗り越えきれず、落ち込みきった朝に撮影した愛車の外観です。見事に凍てついていて、どれだけ厳しい寒さだったかを物語っています。
この日の最低気温は天体撮影を始めて初の極寒マイナス14度!
その当時、インスタグラム上でも「バッテリーが○んだ~」などのコメントを多く見かけるほど、全国的に強烈な寒波に見舞われていました。
私が遠征地にしていたところは、寒い地方の中でも比較的温度が下がりにくい場所と言われており、マイナス10度を下回ることはほとんど無いと聞いていました。
それもあって、インスタグラムのコメントを読んでも、私はノー天気に他人事だと思っていました。
極寒地に慣れていない私にとって、マイナス8度もマイナス15度も体感で区別できるわけがなく、ひとくくりに「めちゃ、さむ!」と感じるだけなのです。
極寒の夜に起こったバッテリーの異常
事が起こったその日は快晴で、観測施設に到着早々に雪をかき出し、まだ明るい時間からセッティングを開始しました。その間もどんどん冷え込んでいくのがわかりました。天気が良い日に起きる「放射冷却」です。
でも、これから満天の星たちに会えるかと思うと、寒さなんて吹っ飛んで、心はウキウキでした。
パソコンバッテリー残量0%!
「準備完了!さあ、いよいよ!」暗くなるのも早い冬は、夕刻から活動が開始できます!
意気揚々、パソコンに撮影用の機器配線を接続し起動開始!のはずが…
パソコンのバッテリー残量がいきなりゼロ?!満充電してきたはずなのに?!
(当時はノートパソコンに機器配線を繋いで有線で制御していたので、パソコンは屋外に設置していました。)
慌ててパソコンの電源コードを使ってコンセントから給電すると無事パソコンは復活してくれました。
ですが、嫌な予感…「バッテリーが○んだ~」のコメントが脳裏に浮かびました。
一眼レフカメラ用のバッテリーもノックダウン!
その後不安を抱えながらも、コンセントから電源を取ることができる、パソコン・CMOSカメラは安定して稼働してくれました。ですが、一眼レフカメラは標準の充電式カメラ用バッテリーを使っています。気になる…
悪い予感は的中!
撮影中だった一眼レフカメラが突然パソコンから切断されました!
直ぐに一眼レフカメラの配線を確認し大丈夫だったので、一眼レフカメラ本体のモニターで電池の残量を確認すると0%!
一眼レフカメラもノックダウンしていました…
予備に持ってきていた満充電のカメラ用バッテリーを室内から持って来るのですが冷気に触れカメラへ挿入する時には、残量0%になってしまいます…
幸い室内で再充電すればもちゃんと満充電になるのですが、外に出せばまた即0%になってしまいます…
も~、お手上げです!
中型赤道儀用バッテリーも残量0%!
カメラ用バッテリーであたふたしていると、今度は中型バッテリーから電源供給をしていた赤道儀が急停止?!フリーズするように止まってしまったのです!
もちろんハンドコントローラーも真っ暗…お先真っ暗な気持ちに…
この日は夜通し満天の星たちがまたたく、無風で超快晴の撮影日和!
こんな素敵な星空は一年を通してもめったに出会えない貴重な夜です。
が、その日の私は、最高な宙を眺めている心の余裕は全くなく、焦るし悔しいし…
何もできず泣きそうになりながら朝を迎え、凍てついて寒そうにしていた愛車の写真を撮ったのでした…
問題点と対策
へこんだ気持ちを切り替え、問題点を挙げてみました。
どう考えても極寒地でのバッテリーの脆弱性しか考えられない!という結論に至りました。
カメラ用バッテリーの寒さ対策
ダミーバッテリー
後日、調べてみてわかったのは、一眼レフカメラのバッテリーは、「ダミーバッテリー」を使う手があるようです。
これはバッテリーの代わりに、対応のカメラバッテリーと同じ型のダミーバッテリーを使い、外部電源から電気をカメラに送り込む仕組みのようです。強力なモバイルバッテリーなどから電気を供給すれば寒さに強くなるはずです。
が、私はどうもそれを使うのが不安で…何か他に打つ手はないか?
カメラのバッテリーを温める
そこでとった策は、カメラのバッテリーが収ま部分をぐるっと丸ごと「カメラレンズヒーター」で巻き付け、温める方法です。
これは、インスタグラムにポストされていた方法です。これなら遠征に持って行った材料でも充分対策できました。


このようにカメラレンズヒーターをカメラバッテリーが収まる箇所めがけて巻き付けます。

電源はモバイルバッテリーです。
モバイルバッテリー自体が熱くならないことを確認し、望遠鏡にマスキングテープで貼り付け固定しました。


モバイルバッテリーは今まで寒さで使えなくなったことはないです。
(バッテリーの残量がわかり易いこともあり、この機種を使っています)
が、念のため寒さ対策をしています。
100均一ショップで売られているチャック式のクッション袋に断熱シートを巻き付けたモバイルバッテリーを入れ、チャックの隙間からコードが出るように入れます。
これなら、100円均一商品をプラスするだけで機材はそのまま使うことができます。
バッテリーや充電式の機材の保管
コンセントや強力な電源が確保できない場合は、たくさんのバッテリーを遠征先に持ち込むしかないです。が、保管している間も極寒の環境下に置くことになります。対応策は保温するしかないようです。
私は丈夫な保冷バックに段ボールを敷き詰め保管しています。
予備バッテリーを持ち歩く時はコートの内ポケットなどに入れることをおすすめします。常に体温で温め、冷気に極力触れさせないようにすることはとても重要だと思います。
タブレットやスマートフォンも寒さに弱い!
タブレットやスマートフォンも赤道儀の操作や星空の検索など、天体撮影には必須アイテムです。これらもバッテリーを電源として動いていることを忘れてはいけません!
極寒時のスマートフォン
スマートフォンぐらいの小さなサイズでしたら、使わない時はコートの内ポケットなど体温が伝わる場所で保管しています。サイズ的に充分収まると思うのですが、既に記したようにバッテリーも入っている状態なので、内ポケットは常にパンパンです…
(;’∀’)
極寒時のタブレット

困ってしまうのが、タブレットです。そこそこ大きさも重さもあります。
コートの中に入れ、できるだけ保温しておきたいのですが、この大きさを内ポケットに入れることは到底無理です。
そこで、このような小ぶりのバックを用意し、首から掛けられるよう紐も取り付けました。
これなら操作時以外はこの小ぶりバックに入れ、使わない時はコートの中にしまい込んでおくことができ、操作時以外は体温で温めることになります。
赤道儀などをWi-Fiで繋ぎタブレットで操作を行っている方も多いと思います。環境にもよると思いますが、私はWi-Fiが途切れることも無く、問題なく操作することができました。
冷気にさらされたタブレットの対策
とは言え、ある程度の時間は冷気にさらされているタブレット。操作が済めばすぐにでも体温で温めてあげたい!
ですが、操作している間にタブレットはキンキンに冷えてしまっています。
それを胸元やお腹の辺りにしまい込むことになるので、めちゃくちゃ冷たいです!まるで氷を胸元に押し込んでいるようなものです!
冷え性の私は毎回、ひぃ~!!
タブレットを守りたいけど、自分の身体のことも考えないと!
この対策はタブレットが当たるであろう胸元やお腹辺りに「使い捨てカイロ」を貼っておくことで解消しました。
コートの開閉だけでもかなり体温が逃げていくので、これならタブレットも自分自身も温まり一石二鳥です。
タブレットの冷たさ対策の他、効率の良いカイロの貼り方について別の記事にまとめ投稿しています。
もしよろしければ読んでみてください。
電気あんかを使った極寒時のタブレット対策
もし、コンセントや強力な電源が確保できるなら、「電気あんか」を使う方法はいかがでしょうか。

これに延長コードを繋げば、タブレットを見ながら望遠鏡のピント調整をするなど、一定の範囲で自由に持って歩くことができます。

材料は100円均一ショップなどで売られているプラスチックケースと断熱の壁材と家電量販店などで売られている薄型の電気あんかです。
作り方はいたって簡単です。
プラスチックケースの内側に断熱の壁材を敷き詰め土台にします。

電気あんかを防水のためビニール袋などでくるみ、土台に固定します。
見た目を気にしない方限定ですかね…
(^-^;
*今回使用している電気あんかは布製であるため、ビニールで保護しています

手帳型のタブレットケースを利用します。手帳型ケースのふたの部分をマスキングテープで土台に固定します。
このタイプですと、テープの固定位置によって(タブレットに一番近い折り目)タブレットを立たせることも可能です。
*必要で無い時は、できるだけ電気あんかにタブレットの背面がくっつくようにしておいてください。

基本はこの形で操作します。
赤道儀の電源もコンセントから
中型バッテリーで動かしていた赤道儀の電源はどうしよう?
強力なバッテリーを購入するか…でも、お値段が…
と、困った時の天文ショップさん!
「コンセントがあるなら、そこから電源が取れますよ!」
ACアダプターとコードを入手して、赤道儀にも電気を安定供給ができるようになりました。

強力なバッテリーの導入
コンセントや車からの給電が望めない場合は、やはり強力なバッテリーを確保する必要がありそうです。
緊急災害時にも役に立つアイテムです。いざ!という時まで使わずに放置しておくわけではないので、もしもの時に放電して使い物にならなかった…っという失態を減らせるのではないかと思います。
思い切って、検討する余地はありそうです。
まとめ
工夫を考えることも楽しみの一つ
いかがでしたか?
手作り感満載のアイテム(かなり雑!)ですが、いかにお値打ちに寒さを乗り越えることができるか?100円均一ショップ内をうろうろ歩いてひねり出したアイデアです。
電気あんかは、家電量販店のワゴンセールで見付けました。
こうした工夫を日常生活の中であれこれと考え、アイデアをひねり出し「うまくいくかなぁ~」と、試してみることも天体観測の楽しみの一つです。
冬の宙を楽しむことは、それほど容易いことではありません。が、吸い込まれるような満天の星空は、こうした苦労を忘れさせてくれると思います。
バッテリーの心配だけでなくご自身の保温もしっかりと対策して、冬の星空に会いに行ってくださいね
(#^.^#)
追記:
内容はあまり変わりませんが、少し手直ししました。
2025_02_16
今回ご紹介したバッテリー

白:Amazon
エレコム モバイルバッテリー 10050mAh 大容量 Type-A×1ポート 【 iPhone / Android 各種対応 】 PSE認証 ホワイトフェイス DE-C16L-10050WF
黒_大容量
(写真とはタイプが違います!残量ライトは下方側面です)
:Amazon
エレコム モバイルバッテリー 20000mAh 大容量 ( USB PD対応 ) 20W Type-C×1 / USB-A×1 ブラック DE-C34-20000BK
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